NORIAKI KAWAKAMI
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脳神経外科的手術-3

手術の

合併症;全て含めて2%程です。
 深部脳刺激手術の最大の合併症は脳内出血で、麻痺などが後遺してしまうような脳内出血がおよそ0.5〜1%に見られます。その他に感染症、電気刺激による副作用(筋肉の痙攣、顔面手足のしびれ、視力障害、声が出しにくいなど)、電極や電池の破損などがありますが、これらは再手術により改善が期待できます。電気刺激による副作用ですが、手術中にこのようなことが起きないように確認しますから、頻度は非常に少ない合併症です。

術後;
手術が無事に終わってバンザイではありません。むしろこれからがもっと重要かも知れません。同じパーキンソン病でも症状は人により様々ですから、電気刺激の程度(電圧、刺激頻度、パルス幅)も人によって異なります。また症状が進行したりすれば、同じ人でも刺激の程度を変更しなくてはならないことも多くあります。更に症状の左右差もありますから、右と左で電気刺激の条件が異なることもしばしばです。従って定期的な外来通院の上、電気刺激の程度を症状に合わせて調節する必要があります。最適な条件に合致するまでに数ヶ月を要する場合もありますから、手術ともども患者さんも私達も忍耐が必要です。
そして残念ながら電池は消耗品です。電気刺激の程度にもよりますが、およそ2〜3年ごとに電池を取り替えなくてはなりません。この場合も全身麻酔で前述の2回目の手術同様の手術を行います。アメリカでは日帰り手術でしたが、日本の場合数日の入院となります。
この手術に慣れた術者であれば、手術はどの施設で受けても大きな差はないと思いますが、術前・術後ともに長期間同じ先生に診てもらえるような施設が望ましいと思います。

では実際の手術風景の写真と患者さんのビデオです。

患者さんの写真やビデオは私が留学中に患者さんと主治医であり私の師匠でもあるMontgomery先生に了解を得てHPのみに使用させてもらいましたので、ダウンロードなど引用は絶対にしないで下さい。

 
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